意外と知らない防水表記の仕組み
やっはろラリホー
チスイです。
最近、ソフトウェアやPC関連以外のものでも色々な物に物欲が溢れてそれぞれの物について調べる事が増えているんですが、それぞれの物の基本的な数値とかを見ていてイマイチ分かってないなと感じた物があったんです。
それが防水表記!
サイズとか重量はもちろん分かるし、使われているパーツなどは専門的には分からなくてもある程度は大丈夫、ちょうど確実に分かっていないと後々困りやすいものと困らないものの境目にあったのが防水表記でした。
そんなわけで今回は防水表記についてあれこれ調べてみたのでまとめてみました。
防水表記の表記方法
防水表記基本的に「IPxx」(xの部分が数字)という形で表記されている事が多いです。なんとなくIPっていうのが防水表記ですよ!って事を示しているんだおろうな、その後ろの2つの数字が防水性能の強さを表しているんだろうなと考えていたんですよね。
その認識自体には間違いはないんですがそもそもIPっていうのは「International Protection」の略称で国際規格の1つなんだそうですよ!
日本ではJIS(日本工業規格)がテストしていますが大元にはIES(国際電気標準会議)というものがあってJISはそのテストをそのまま実施しているそうです。
つまり日本製の物でも海外の物でもこの数字に差はないって事ですね。実は日本では独自の規格が採用されていて数字の度合いが違ってなんて事が無くて安心しました。
防水と防塵2つを現した表記
そして問題となる後ろの2つの数字、ボクはこれを防水性能を2桁の数字で表現してるものなのかなと思っていたんですけど、実はこれ防水と防塵(チリとかホコリとか)の2つを表現しているんだそうですよ!日本語ではよく防水だけが謳われるので防塵まで表記されているのは知りませんでした。
1つ目の数字の方が防塵で0級~6級までの7段階、2つ目の数字の方が防水で0級~8級までの9段階で表現されているんだそうです。
ちなみに日本ではなんとなく数字が低い方が級が上であるように感じますけど数字が高い方が級が上なので注意ですよ!
国際基準で定められているという事は当然テスト方法も指定されていてそれをクリアして初めて表記できるんだそうですが、防水テストの8だけは7よりも厳しい条件でもクリア出来たら表記して良いって言う形なんだとか。
防塵、防水それぞれの数値の意味合いはこんな感じらしいです!
防塵
等級 | 別名 | 内容 |
---|---|---|
0級 | 保護なし | |
1級 | 直径50mm以上の固形物が中に入らない | |
2級 | 直径12.5mm以上の固形物が中に入らない | |
3級 | 直径2.5mm以上の固形物が中に入らない | |
4級 | 直径1mm以上の固形物が中に入らない | |
5級 | 防塵形 | 悪影響を及ぼす粉塵が中に入らない |
6級 | 耐塵形 | 粉塵が一切中に入らない |
防水
等級 | 別名 | 内容 |
---|---|---|
0級 | 保護なし | |
1級 | 防滴1形 | まっすぐ落ちてくる水滴による影響がない |
2級 | 防滴2形 | 15度の角度で落ちてくる水滴の影響がない |
3級 | 防雨形 | 60度の角度で落ちてくる水滴の影響がない |
4級 | 防沫形 | あらゆる方向からの飛沫で悪影響がでない |
5級 | 防噴流形 | あらゆる方向からの噴流水による悪影響がでない |
6級 | 耐水形 | あらゆる方向からの強い噴流水による悪影響がでない |
7級 | 防浸形 | 一時的に水没しても悪影響がでない |
8級 | 水中形 | 継続的に水没しても悪影響がでない |
難しい言葉で色々書いてますが細かく見ていくと、防塵は5級を超えれば基本的にはどんなものも入らず、防水は6級までは基本的に流水に対しての耐性で7級、8級は水没に対しても耐性を持っているって事ですね。
等級が高い方が良いってのは分かりやすいけど特に防塵の4級~5級防水の6級~7級はけっこうな境目な気がするゼ
最高ランクでなくても1つの基準としてはそこがボーダーラインになりそうですね
防水表記は条件付き?
これらの等級は国際規格で定められたテストをクリアする事で初めて着ける事ができるわけなんですけど、このテストはあくまでも特定条件下でのテストであって万能ではないとの事です。
具体的に見ていくと、防塵性能が6級であっても、わざと砂に塗れさせたり、砂埃の舞いやすい砂漠などで長時間使えば悪影響が出ないとも言えません。防塵に関しては意図的にやらない限りは大丈夫だと思いますが、防水はわりと重要で、このテストでは特定の温度の水でしか実験していないので冷水や温水などでは悪影響が出る場合もあり、溜まった水は下方の方が水圧が強くなるのでダイビングなどでどこまで潜っても大丈夫というわけではないとの事!
まぁ考えてみれば当たり前なんですが、メーカーが想定しないような使い方をした場合の影響までは保証しないって事ですね。
また物によっては使用の過程で形状が変わる場合も想定し、複数の形状での防水・防塵表記をする事もあるようです!
一方しか表記されない場合も
この国際規格、テストはそれぞれに行われるので用途の問題で防塵だけ或いは防水だけのテストを受けた製品もあるようです。テストを受けてない場合は数字の部分がXで表記される形になっています。
また防水と防塵を別々に表記する場合にもXと表現される場合があります。
このXという表記は一切防水・防塵性能がないというわけではなく、あくまでもテストしてないので不明です。という意味合いだと思う必要があります。
想定してない使い方まで全部はテストできないもんなー
過信してはいけない防水表記
防水表記について詳しく調べてみたら思いの外知らない事実も色々と出てきたのでまとめてみました。
防水って書きながらIP68!とかって書いてるパッケージってその裏には防塵性能もある感じなんですね。
まぁでも言われてみればホコリとかを気にするより水での影響を気にする事の方が多いから防水!って形で売るんでしょうか。
国際規格としてしっかり制定されているものですし、信頼感は抜群ですけど、あくまでもテストはテスト!実生活で使っていれば経年劣化などもあるでしょうし、1つの目安としつつ、過信するような事はしないようにしたいですね。
お風呂に防水スマホを投げ込んだりとかしちゃダメ、絶対。